「時は金なり」と言うけれど、実際はお金で時間を買える。
例えば、僕はいま25歳だけど、「お金を払えば24歳に戻れます」という選択肢は、現状の科学ではまだ存在しない。それなのに、目の前を過ぎ去っていく時間には、なぜかみんな関心が薄い。失った時間は二度と取り戻せないのに、今ある時間を刻々と失っていることには気づかず、無駄にしようとする。
もちろん、その無駄にする時間自体を楽しんでいるなら話は別だ。でも、5分の待ち時間やレジの列を、どうしてみんなそんなに気にしないんだろう。過去の5分も未来の5分も、時間の長さとしては同じはずなのに。
5分の節約が、1ヶ月分の休日になる
試しに計算してみる。1日「5分」を節約すると、どうなるか。
365日に換算すると1,825分、約30時間。1日5分節約するだけで、自由に使える時間が年間約30時間増える。1日の活動時間を16時間とすると、これは約2日分の休みに相当する。
- 1日5分節約 = 年間約30時間(約2日分の休み)
- 1日10分節約 = 約4日分の休み
- 1日30分節約 = 約12日分の休み
- 1日1時間節約 = 約28日分(約1ヶ月分)の休み
1年の中で自由な休日が1ヶ月分増えると考えたら、これは相当な話だと思う。
三ツ星ファームで、実際どれだけ買えたか
この前提を踏まえて、うちで実際に三ツ星ファームを導入して、どれだけ時間を買えたのか整理してみた。
ちゃんと自炊をしている人なら、「作る・片付ける」だけで1日どんなに早くても20〜30分はかかっているはず。それがレンジで5分温めるだけになると、温めている間はそこにいなくていいから、実質の稼働時間は「何を食べるか選んでレンジに入れてボタンを押す」だけの30秒くらいになる。
1日あたり約30分が30秒になる。これで毎日ほぼ30分の節約。
さらに、スーパーへの買い出しがなくなる分も乗せる。仮に週3回、1回30分だとすると、週90分の節約。
| 項目 | 計算 | 年間 |
|---|---|---|
| 調理・片付け | 30分 × 365日 | 約182.5時間 |
| 買い出し | 90分 × 52週 | 約78時間 |
| 合計 | 約260.5時間 |
24時間換算で約11日分、活動時間(16時間/日)換算だと約16日分の休みを、食事の工程を外注するだけで生み出している計算になる。
それでも、時間の買い方を間違えて痛い目を見たことがある
ただ、ここまで「時間は買える」と書いておいてなんですが、僕自身、時間の買い方を間違えて苦しんだ経験があります。
自分で事業を立ち上げたばかりの頃、実家に帰るのに普通列車だと片道3時間半〜5時間、新幹線なら2時間〜2時間半で帰れました。その差の「2時間」を「事業のために時間を買おう」と考えて、毎回迷わず新幹線を使っていました。
でも当時、事業の収入は月に1〜2万円程度。借金の返済もあって、収支は完全に赤字でした。新幹線は普通列車より往復で約1万円高い。収入がほとんどない状態でのこの出費は、精神的にも肉体的にもかなり自分を追い詰めました。
正直に言うと、新幹線のチケットを買うたびに、頭のどこかで「これ、今すべき判断じゃない」という声がしていました。それでも「時間を買うのは正しい」という理屈を盾にして、目を逸らし続けていたんだと思います。「来月のカードの支払いのために、また借金をする」という典型的な悪循環に、気づけばどっぷり浸かっていました。
流れが変わったのは、単純に「これ以上は無理だ」と自分で認めたときでした。事業の収入がまだ小さいうちは、時間よりお金を守るほうが先。当たり前のことなんですが、渦中にいると、この当たり前がまったく見えなくなります。
今は、事業の収入と生活防衛費を先に確保してから、時間を買うかどうかを判断するようにしています。同じ「時間を買う」という行動でも、順番を間違えると、味方だったはずのお金の使い方が、あっという間に自分を追い詰める刃に変わる。あの新幹線代は、そのことを痛いほど教えてくれた授業料だったと思っています。
この経験から思うのは、時間を買うこと自体は良い判断でも、自分の現状や予算に見合っていない買い方をすると、かえって自分を苦しめるということです。
判断基準:時間を買う前に見るべき2つの軸
大前提として、「その支出で自分がお金に苦しまないか」がまずクリアされている必要がある。時間は節約できても、支払いがきつくて生活が立ち行かなくなるなら、それは不幸になるだけの選択だ。
その上で、判断基準は次の2つに整理できると思う。
1. 複利が効くものに時間を使えるか
お金で買った時間を、自己研鑽やブログ執筆のような「将来にわたって価値を生み出すもの」に投資できているか。今日の30分と、それによって生まれた記事や経験は、年数が経つほど資産としての価値が大きくなっていく。
これは副業に限らない。ジムでのトレーニングや、健康という資産を守るために体を休めることも同じ。なるべく若いうちに時間を買って、複利が効くものに投資できると、その価値は非常に高くなる。
2. 費用対効果を見極める
同じ「時間を買う」でも、選択肢によってコストは大きく変わる。
例えばUber Eatsは、1食1,000円を軽く超えることも珍しくない。自炊との差額が1食500円だとしたら、三ツ星ファームのような宅配弁当サービスなら、もっと安い差額で同じ「食事の準備時間」を買える。時間を買うためにお金をかけすぎるのも良くない。安く時間を買える選択肢を知っているかどうかで、結果は変わってくる。
もちろんUber Eats自体を否定するわけじゃない。風邪で動けないときなんかは本当に助かる。要は、そのお金でどれだけの時間が買えて、その時間にどれだけの価値があるか、もっと安く済ませる方法はないか、という視点を持てているかどうかだと思う。これは一種の「経営」に近い感覚かもしれない。
効率を求めすぎても、楽しくない
ここまで効率化の話を書いてきたけど、一つ付け加えておきたいことがある。「無駄な時間」を持つこと自体も、ちゃんと大事にした方がいい。
ゲームは一般的に「無駄」なものとして扱われがちだけど、無駄だとわかっていてもやりたいから、やる。その「やりたい」という欲求を、ちゃんと満たしてあげることも必要だと思う。やりすぎは良くないかもしれないけど、自分にとってのちょうどいい塩梅を探すしかない。
家族と過ごす時間も、仕事の視点で見れば「無駄」に見えるかもしれないけど、人生の楽しみという視点で見れば必要な時間だ。どの視点から見るかによって、同じ時間の価値はまるで変わってくる。
「一刻も早く成功したい」というような極端な目的があるなら別だけど、無理をしすぎると結局、体調を崩して全部止まってしまう。
まとめ
時間はお金で買える。買った時間をどう使うかで、その価値はまるで変わる。
判断基準はシンプルで、①その支出で自分がお金に苦しまないこと、②複利が効くものに使えているか、③費用対効果を見極められているか。この3つを満たした上で、たまには「無駄」も自分に許してあげる。それくらいのバランス感覚が、一番長く続くんだと思う。

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