カテゴリー: 時間とお金のシクミ

  • 長期休暇の過ごし方|後悔しない準備とコツ


    お盆や連休が近づいてくると、「今年こそゆっくり休みたい」と思います。でも、終わってみると「あれ、思ったより休めなかったな」で終わることも多いのではないでしょうか。

    この差は、実は休みの「過ごし方」より前、もっと手前で決まっています。この記事では、休む前にやっておきたい準備と、実際に休みの時間をどう使うと満足度が上がるのかを、両方まとめてお伝えします。


    疲れは「その日のうちに」ケアする

    よく「5日間働いた疲れが、たった2日の休みで取れるわけがない」という言い方を聞きます。分からなくはないのですが、僕はこの考え方自体が違うと思っています。

    月曜日の疲れは、できるだけ月曜日のうちに癒す。火曜日の疲れは、できるだけ火曜日のうちに癒す。それでも金曜日までに積み上がってしまった疲れは、土曜日の午前中を使って回復させます。

    それでも回復しきらないような疲れがあるとしたら、それはもうキャパオーバーのサインです。そうなったら、平日の過ごし方そのものを見直して疲れを減らすか、トレーニングで体力そのものを底上げするか、どちらかで手を打つ必要があります。体力については、トレーニングだけでなく「自分に必要な分のカロリーをちゃんと摂る」ことも土台になります。

    精神的な疲れは、体の疲れより回復に時間がかかります。だから、できれば土曜日のうちに、精神面の回復まで持っていくことを目指したいところです。土日という2日間を「まとめて疲れを取る期間」だと考えるのではなく、「毎日ケアして、それでも残った分だけを週末に回収する」くらいの感覚でいるほうが、実際うまくいきます。


    休み明けの自分が困らない状態を作っておく

    もう一つ、休む前にやっておきたいことがあります。むしろ、こちらのほうが地味に効いてきます。

    長期休暇に入る前、仕事関係で何か引っかかっていることがあると、休みの間じゅう、頭の片隅にそれが居座り続けます。次の月曜日に嫌なことが待っていると分かっていると、土日を心から楽しめないのと同じです。

    これはもちろん、仕事の内容によっては自分でどうにもならないこともあります。それでも、やれることは2つあります。

    1. 自分の対応を、先に決めておく

    人は「どっちなんだろう」という不確定な状態にとても弱いものです。これは恋愛でもギャンブルでも聞く話だと思いますが、白黒つかない状況に、人はズルズルとハマってしまいます。

    「不安」の正体は、大抵の場合「状況が見えていないこと」です。逆に言えば、事象さえ決まっていれば、人は思っているよりも狼狽えません。

    だから、休み明けに自分が困りそうなことがあるなら、「それが実際に起きた」と仮定して、その時どう対応するかを先に決めてしまいましょう。これは、休みに入った初日にやっておくのがおすすめです。決めてしまえば、あとはもうその件について頭を悩ませる必要がなくなります。

    2. 起きそうな出来事を、自分に都合よく解釈しておく

    もう一つのやり方は、少し毛色が違います。起きそうな出来事に対して、あらかじめ自分に都合のいい解釈をしておく、というものです。

    例えば「月曜日、上司に怒られそうだな」と思ったとします。そこで「いや、案外そんなに怒られないかもしれない。だって〇〇という事情もあるし」と、都合のいい理由をいくつも並べておきます。そして、自分の中で「別に怒られる気はしないし、穏便に済ませられるだろう」というスタンスを作っておきます。

    これは、感覚的には自己成就予言に近い話だと思っています。自分がどういう構えでいるかは、不思議と相手の反応にも影響します。こちらが「怒られる」前提で身構えていると、相手も自然と「怒る役」を演じやすくなります。逆に、こちらが身構えていなければ、相手もそのモードに引っ張られにくくなります。人は誰しも、その場の空気に合わせて役を演じたがるところがあるのです。

    もちろん、これで100%どうにかなるわけではありません。でも、「不安なまま休みに入る」のと「自分の中で決着をつけてから休みに入る」のとでは、休みの質そのものが変わってきます。


    大事なのは「!」

    ここからは、実際に休みの時間をどう使うと満足度が上がるのか、という話です。

    自分が「これをやりたい!」と思ったことをやる。ここで大事なのは、この「!」の部分です。

    たとえば、平日もやっているゲームを「あ、このゲームやろ〜」くらいのテンションでやると、それは休日の過ごし方というより、平日の夜の延長線でしかなくなります。同じ行動でも、「!」が付いているかどうかで、休日としての価値がまるで違ってきます。


    楽しさの正体は「非日常感」

    楽しさという点だけで見ると、鍵になるのは「非日常感」です。

    これ自体は多くの人が知っている感覚だと思います。ただ、そう言うとすぐにディズニーや海外旅行のような大きなイベントを想像してしまいがちですが、実はそこまで大きな変化でなくても構いません。

    極端な話、普段通らない道を通ってみるだけでもいいのです。それだけで、世界は少し広がります。イメージとしては、RPGでマップの霧が晴れて視界が広がっていく感覚に近いかもしれません。どこか遠くに出かけなくても、いつもは見ない作品を見てみる、いつもは食べないものを食べてみる。それだけで十分、非日常は作れます。

    要するに、平日の自分から半歩、外に出てみること。もちろん、その半歩が一歩になり、十歩になり、いつもの自分からはみ出せばはみ出すほど、変化として感じられるものは大きくなります。


    実は、一番効くのは「関わる人」の違い

    ただ、経験上、変化の大きさに一番影響するのは、場所の遠さよりも「関わる人の違い」だったりします。

    どこか遠くに行くのはもちろんいいことです。でも、別に遠くじゃなきゃいけないわけではありません。物理的に遠くへ行かなくても、いつもと違う人と関わることで、精神的に、あるいは”魂的に”、普段より遠い自分になることができます。

    一つだけ注意しておきたいのは、最初から自分があまり関わりたくないと感じる人と、無理に関わる必要はないということです。関わる必要があるタイミングというのは、来るべきときに自然と来るものだと思っています。

    ここまでが、「目の前の自分」を楽しませる方法です。


    未来の自分を楽しませる方法は、自己投資しかない

    もう一つ、忘れずに考えたいのが「未来の自分」を楽しませる方法です。こちらは、突き詰めると自己投資しかないと思っています。成長のために、何か行動を起こすということです。

    何かを勉強する、運動する。長期休暇があるなら、ぜひ何日かは新しい挑戦に使ってみてください。だいたい挫折します(笑)。でも、その挫折こそが、他の人にはない経験になります。そして、その経験は必ずどこかで生きてきます。本当に、伏線を回収するタイミングがやってくるものです。まだ何も挑戦したことがないという人は、ぜひ一度やってみてください。

    「何をやればいいか分からない」という人は、今の時代、AIに自分がなりたい姿や、作りたい状況を伝えれば、何かしら提案してくれます。まずは無理のない範囲で、それをやってみるといいと思います。


    最初の一歩は、驚くほど小さくていい

    ここで一番伝えたいのは、「無理のない範囲で」という部分です。

    最初の一歩は、自分がやってみたいと思ったことに対して、一回だけ検索してみる、AIに少し深掘りして聞いてみる、それだけでも十分です。最初の一歩なんて、その程度でいいのです。

    正直、これは僕自身がなかなかそう思えなかった経験から言っています。何回も「最初から100歩を目指す」ということを繰り返しては、その都度挫折してきました。それをかれこれ4年くらい続けてきて、やっと分かったことです。

    人はどうしても、期待してしまいます。今すぐ現状が変わるんじゃないか、と。というより、期待というより、現状をすぐに変えたくなってしまう生き物なんだと思います。だから「すぐ痩せます」みたいな広告に、つい引っ張られてしまいます。

    でも、生き物の構造として、物事がすぐ変わるということ自体、基本的には無理があります。変化には、必ず時間がかかります。時間というのは、そういう意味で基本的に”不可侵領域”なんだと思います。


    小さく実行して、自分を褒める

    だから、挑戦するにしても、毎日やらなくて大丈夫です。本当に、少しだけ行動に移す。それで十分です。

    脳は、新しい行動を処理して慣れるまでに、そもそも時間がかかるようにできています。時間がかかるのは仕方のないことだと割り切って、「すぐに変わること」は諦めて、小さく実行しましょう。

    そして、その少しだけ挑戦した自分を、ちゃんと褒めてあげてください。残りの23時間55分は、今の自分が一番楽しめることに使えばいいのです。それくらいの力の抜き加減が、ちょうどいいと思います。


    まとめ

    長期休暇を良いものにできるかどうかは、実は休みが始まる前、その手前の準備でかなりの部分が決まっています。疲れはため込まずその日のうちにケアする。休み明けに引っかかりそうなことは、先に自分の対応を決めるか、都合よく解釈しておく。この2つをやっておくだけで、同じ休みでも過ごし方の質はまるで変わります。

    そして、実際の過ごし方は「自分に素直に、”!”がついたことをやる」「非日常感を作る(場所より、関わる人の違いが効く)」「未来の自分のために、小さく自己投資する」の3つに集約できます。

    どれも大きくやる必要はありません。半歩でいいのです。一回の検索でいい。少し挑戦した自分を、ちゃんと認めてあげること。それが、休みを最高にするための、一番の準備であり過ごし方だと思います。

  • 「お金で時間を買う」の判断基準

    「お金で時間を買う」の判断基準


    「時は金なり」と言うけれど、実際はお金で時間を買える。

    例えば、僕はいま25歳だけど、「お金を払えば24歳に戻れます」という選択肢は、現状の科学ではまだ存在しない。それなのに、目の前を過ぎ去っていく時間には、なぜかみんな関心が薄い。失った時間は二度と取り戻せないのに、今ある時間を刻々と失っていることには気づかず、無駄にしようとする。

    もちろん、その無駄にする時間自体を楽しんでいるなら話は別だ。でも、5分の待ち時間やレジの列を、どうしてみんなそんなに気にしないんだろう。過去の5分も未来の5分も、時間の長さとしては同じはずなのに。


    5分の節約が、1ヶ月分の休日になる

    試しに計算してみる。1日「5分」を節約すると、どうなるか。

    365日に換算すると1,825分、約30時間。1日5分節約するだけで、自由に使える時間が年間約30時間増える。1日の活動時間を16時間とすると、これは約2日分の休みに相当する。

    • 1日5分節約 = 年間約30時間(約2日分の休み)
    • 1日10分節約 = 約4日分の休み
    • 1日30分節約 = 約12日分の休み
    • 1日1時間節約 = 約28日分(約1ヶ月分)の休み

    1年の中で自由な休日が1ヶ月分増えると考えたら、これは相当な話だと思う。


    三ツ星ファームで、実際どれだけ買えたか

    この前提を踏まえて、うちで実際に三ツ星ファームを導入して、どれだけ時間を買えたのか整理してみた。

    ちゃんと自炊をしている人なら、「作る・片付ける」だけで1日どんなに早くても20〜30分はかかっているはず。それがレンジで5分温めるだけになると、温めている間はそこにいなくていいから、実質の稼働時間は「何を食べるか選んでレンジに入れてボタンを押す」だけの30秒くらいになる。

    1日あたり約30分が30秒になる。これで毎日ほぼ30分の節約。

    さらに、スーパーへの買い出しがなくなる分も乗せる。仮に週3回、1回30分だとすると、週90分の節約。

    項目計算年間
    調理・片付け30分 × 365日約182.5時間
    買い出し90分 × 52週約78時間
    合計約260.5時間

    24時間換算で約11日分、活動時間(16時間/日)換算だと約16日分の休みを、食事の工程を外注するだけで生み出している計算になる。


    それでも、時間の買い方を間違えて痛い目を見たことがある

    ただ、ここまで「時間は買える」と書いておいてなんですが、僕自身、時間の買い方を間違えて苦しんだ経験があります。

    自分で事業を立ち上げたばかりの頃、実家に帰るのに普通列車だと片道3時間半〜5時間、新幹線なら2時間〜2時間半で帰れました。その差の「2時間」を「事業のために時間を買おう」と考えて、毎回迷わず新幹線を使っていました。

    でも当時、事業の収入は月に1〜2万円程度。借金の返済もあって、収支は完全に赤字でした。新幹線は普通列車より往復で約1万円高い。収入がほとんどない状態でのこの出費は、精神的にも肉体的にもかなり自分を追い詰めました。

    正直に言うと、新幹線のチケットを買うたびに、頭のどこかで「これ、今すべき判断じゃない」という声がしていました。それでも「時間を買うのは正しい」という理屈を盾にして、目を逸らし続けていたんだと思います。「来月のカードの支払いのために、また借金をする」という典型的な悪循環に、気づけばどっぷり浸かっていました。

    流れが変わったのは、単純に「これ以上は無理だ」と自分で認めたときでした。事業の収入がまだ小さいうちは、時間よりお金を守るほうが先。当たり前のことなんですが、渦中にいると、この当たり前がまったく見えなくなります。

    今は、事業の収入と生活防衛費を先に確保してから、時間を買うかどうかを判断するようにしています。同じ「時間を買う」という行動でも、順番を間違えると、味方だったはずのお金の使い方が、あっという間に自分を追い詰める刃に変わる。あの新幹線代は、そのことを痛いほど教えてくれた授業料だったと思っています。

    この経験から思うのは、時間を買うこと自体は良い判断でも、自分の現状や予算に見合っていない買い方をすると、かえって自分を苦しめるということです。


    判断基準:時間を買う前に見るべき2つの軸

    大前提として、「その支出で自分がお金に苦しまないか」がまずクリアされている必要がある。時間は節約できても、支払いがきつくて生活が立ち行かなくなるなら、それは不幸になるだけの選択だ。

    その上で、判断基準は次の2つに整理できると思う。

    1. 複利が効くものに時間を使えるか

    お金で買った時間を、自己研鑽やブログ執筆のような「将来にわたって価値を生み出すもの」に投資できているか。今日の30分と、それによって生まれた記事や経験は、年数が経つほど資産としての価値が大きくなっていく。

    これは副業に限らない。ジムでのトレーニングや、健康という資産を守るために体を休めることも同じ。なるべく若いうちに時間を買って、複利が効くものに投資できると、その価値は非常に高くなる。

    2. 費用対効果を見極める

    同じ「時間を買う」でも、選択肢によってコストは大きく変わる。

    例えばUber Eatsは、1食1,000円を軽く超えることも珍しくない。自炊との差額が1食500円だとしたら、三ツ星ファームのような宅配弁当サービスなら、もっと安い差額で同じ「食事の準備時間」を買える。時間を買うためにお金をかけすぎるのも良くない。安く時間を買える選択肢を知っているかどうかで、結果は変わってくる。

    もちろんUber Eats自体を否定するわけじゃない。風邪で動けないときなんかは本当に助かる。要は、そのお金でどれだけの時間が買えて、その時間にどれだけの価値があるか、もっと安く済ませる方法はないか、という視点を持てているかどうかだと思う。これは一種の「経営」に近い感覚かもしれない。


    効率を求めすぎても、楽しくない

    ここまで効率化の話を書いてきたけど、一つ付け加えておきたいことがある。「無駄な時間」を持つこと自体も、ちゃんと大事にした方がいい。

    ゲームは一般的に「無駄」なものとして扱われがちだけど、無駄だとわかっていてもやりたいから、やる。その「やりたい」という欲求を、ちゃんと満たしてあげることも必要だと思う。やりすぎは良くないかもしれないけど、自分にとってのちょうどいい塩梅を探すしかない。

    家族と過ごす時間も、仕事の視点で見れば「無駄」に見えるかもしれないけど、人生の楽しみという視点で見れば必要な時間だ。どの視点から見るかによって、同じ時間の価値はまるで変わってくる。

    「一刻も早く成功したい」というような極端な目的があるなら別だけど、無理をしすぎると結局、体調を崩して全部止まってしまう。


    まとめ

    時間はお金で買える。買った時間をどう使うかで、その価値はまるで変わる。

    判断基準はシンプルで、①その支出で自分がお金に苦しまないこと、②複利が効くものに使えているか、③費用対効果を見極められているか。この3つを満たした上で、たまには「無駄」も自分に許してあげる。それくらいのバランス感覚が、一番長く続くんだと思う。